種類によって様式も違う

寺

神社っていいですよね

先に言っておくと、此処から先はかなり贔屓目な視点で神社建築に対して物を話すことになる。どうというわけではない、個人的には神社建築の方がどちらかと言うと好みだからだ。現代の木造住宅の始祖として言えば寺院建築というものに対しても確かに愛着はある、ただそれはそれ、これはこれ、という理屈だ。なので偏見はなるべく省きつつ、神社建築に対してあくまで平等な視点を持ちつつ、そして独断的な視点でどんなものなのかを詳しく話をしていこう。

神社と言っても様々だ、祭神として祀られている神様の違いが一番大きいと考えていいだろう。それこそ地元近所に何軒も神社があることに疑問を感じるように、日本の神様というのも多種多様だからだ。基本的に神道では天地開闢以来から創造していると考えられている神々を始め、その神の子供達、そして我々人間も死すれば神の仲間に加わると考えられているからだ。そのため、歴史上の有名人物が祭神として祀られている神社も全国に存在している、一番有名なのは学問の神として、また一部ではかつて京の都を貶めようとした大罪人として描かれることもある、『菅原道真』などが一番有名ドコロだろう。

人が神になれるのか、なんて議論はここでは不要とする。神道的にはそうであると考えられているため、そもそも不毛な話だからだ。だからこそ日本の神々は『八百万の神』とも言われるくらい、その数は多種多様となっている。ただ神の中にも当然上下、というより父と母とする家系図のような関係性がある。

神社とはそんな神々を祀るための社であり、建築様式についても各々の祭神とする神様によって建築様式も異なっている。具体的にどんなものがあるのか、見ていこう。

大きく分けて2つの流派に、それぞれ分派がある

神社の建築様式といっても一括りにして説明できるほど、簡単な仕組みとなっているわけではない。主に神社建築と呼ばれるものは二つ、『新明系』と『大社系』と呼ばれる様式で大分される。そしてここからさらに細かい分派へと派生していくことになり、様式も微妙に異なっているので少しだが触れてみよう。

新明系統の建築様式

まず最初にこの国で一番由緒ある伊勢神宮において採用されている建築様式となっており、主に古代の倉を参考にしたとされている。具体的には高床式倉庫から発展したものだと考えられており、全体的に直線的な作りと横幅が広いという特徴となっている。

次に宇佐八幡宮といったところが主に代表的な作りとなっているのが八幡造と呼ばれる建築様式で、主な特徴として建物を前後に繋げたようなシルエットとなっている。

日吉大社などを主に利用している建築様式のことを『日吉造』と呼んでおり、他の神社と違っているのは前後左右両脇に庇が付いているのが他の神社にはあまり見られない特徴となっている。

次に入口側の庇が大きな曲線を描いており、屋根が延びているような建築様式を採用しているのが『流造』と、字のごとくといった趣がそこにある。

最後に、八幡造とそっくりな建築様式を採用しているが、本殿が後方のみに建築されている様式のことを『権現造』と呼ばれている。

大社系統の建築様式

大社系と呼ばれる建築様式については、最も代表的な神社といえば出雲大社が大きな存在となっている。古代における日本家屋の形状に近く、また同時期の宮殿を参考にした建築様式を採用していることから、『大社系』と呼ばれている。

次に屋根が独特の特徴を持っており、社内部の構造が二室に分かれているのも特徴となっている建築様式のことを『住吉造』と言われている。

そして最後に社の正面部分に庇を取り付けている建築様式を採用しているのが『春日造』と呼ばれている。

神社といってもこれだけある

そこまで深く突っ込んで説明はしていないが、大まかに種類と特徴を見てもらえれば分かるように神社の建築様式といえどこれだけの種類が存在している。多いと感じる人もいるだろう、またこれでは逆にわかりづらくなるのではないかと思うかもしれないが、これこそ日本の神様が多種多様だということの証明でもある。それでも全国的に点在している神社の数などを考えればこれだけユニークに色々な社が存在していれば、単純に神社巡りをして建築様式を見るだけでも十分楽しめるだろう。

違いを分析することでより楽しみ方が増えるとあらば、覚えて越したことはない。

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