神社を象徴するもの

寺

鳥居などの神社を象徴するもの

ここまで社について主とした解説をしてきたが、何と言っても神社というもので話をして置かなければならない建築物がある。入り口に位置し、人の世と神の住まう場所とを隔絶する証として建立されている『鳥居』という存在を忘れてはいけない。神社とは本来神様が住まう場所と考えられ、そこは人が住まう場所とは違った空間であるべきだと考えられていた。そのため神社には必ず人が住まう場所と神が住まう場所とを明確に分ける境界線が存在しているもの、それが主に鳥居となっている。

大きい場所となると視野に入る大きさで作られているとは限らない、渋谷にある明治神宮などは少し頭を上向きにして眺める形を取る人もいると思う。鳥居の大きさも神社によってまちまちだ、中には人の背丈ギリギリという鳥居も中にはある。

そんな鳥居も建築様式的に見れば一種類に傾倒したものではなく、何種類もの種類が存在している事をご存知だろうか。少し数が多すぎるため、ここでは主に代表的な鳥居をピックアップして紹介していこう。

鳥居の種類

まず最初に、鳥居の種類については神社としての性質、神明系か明神系のどちらかに傾倒したものとなっている。性質が異なるためどちらとも付かなくても、違いというものを意識していなくても、ここでも必ず見ている。一番代表的な違いとしては色と作りだろう。木材を使用した、伊勢神宮などにも用いられている鳥居では純粋な木材の色をしているが、その他には神社の鳥居で一番印象に残っているものとして、朱色の鳥居を想像する人もいるだろう。

朱色の鳥居といえば何と言っても伏見稲荷大社が代表的だが、朱く色を染めたのは生命の躍動を表現し、災いを防ぐ役割を神殿などで多く利用されていたため、その派生として同様に色を染めたと言われている。ちょっとした知識を差し込みつつ、鳥居の種類についていくつか取り上げて紹介していこう。

神明系の鳥居

笠木が五角形になっているもので、伊勢神宮における鳥居としても有名なもの。

柱が垂直で、笠木も貫も円柱になっている鳥居。一般的に鳥居としてのイメージが強いのもこちらだろう。

明神系の鳥居

次に明神系の鳥居についてだが、最初に平安神宮にも採用されている鳥居で『春日鳥居』というものがある。これは笠木の端が垂直になっており、典型的な朱色となっている。

そして明神系の鳥居で忘れてはならないのが『稲荷鳥居』の存在だ。柱と笠木の接合部に台輪が取り付けられているのが印象的な作りとなっている。

鳥居なら伏見稲荷大社

鳥居についての話で怪談を思い出す人もいるかもしれない、確かに人と神を繋げるために存在する鳥居はある種怖い話を作る上では定番中のネタだ。勿論実際にそんなことはないにしても、存在感で言うなら圧倒的だ。以前、念願叶って伏見稲荷大社へと訪れた時には名所ともいえる千本鳥居を通った時もどこか感慨深かく、また薄っすらと恐怖すら感じたと今でも思う。神様と合うための通り道というが、さすがに千本もの鳥居くぐったら、確かに人の世でもない、神の世でもない場所へと連れて行かれてしまうというのも、何となく頷けてしまう。

ただそんな恐怖もそこら中に観光客がいるため、怖さとは無縁なのは玉に瑕といったところだ。

狛犬の存在も忘れずに

神社といえばもうひとつ忘れてはならない存在がある、これも鳥居と同じく入り口に設置されているものだが、『狛犬』の存在感も場所によっては圧巻だ。神社に狛犬が設置されているのは邪気などを払い、鳥居を抜けた先にある神の領域を守護する役目を担っている。もちろん全ての神社に狛犬が存在しているわけではない、中には祭神の眷属といえる動物、神使が祀られていることもある。

そもそもどうして狛犬を神社に設置するようになったかは、奈良時代において百獣の王にして霊獣としてもその神格を示す獅子の存在が魔除けとして扱われていた。その影響もあって、平安時代頃に神社にも設置されるようになる。狛犬というが、二対ある像の内、1つは『獅子』で、もう片方は『狛犬』という、こちらは朝鮮半島における霊獣を起源とした生き物が採用されている。これら二対を置くことで鳥居、その先に位置する境内でもある神域を守護する役目を司っているのが狛犬であり、これらが飾ってあるのも神社としては定番中の定番といえる。

ちなみに伏見稲荷大社の番をしている石像はキツネとなっているが、片方は武器を口に加えた佇まいをしており、神域を守護する役目を狛犬の代わりに司っているという意味も込められている。

今回取り上げた寺院建築と神社建築、それぞれの特徴を中心としたものだが、紹介したのは本当にごく一部となっている。興味を持ったなら一度詳しく調べてみるのもオススメだ。

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