摂社などはどうか

寺

主祭神以外にも神様が祀られていることも

神社という存在を紐解いてみると、その存在は探れば探るほど興味深い歴史に包まれている。単純に祀られている祭神についての神話という観点だけで非常に興味深いものもあれば、中には本殿や拝殿とは違った社について分析するだけでも関心ごとは付きないものだ。学者として活動している人々はそうした一つの分野に特化して、様々な情報を仕入れていると思ったら、人によってはやりがいのある仕事、また別の人にすればただ1つの事を極めているだけで知的好奇心が一極化されているつまらない仕事、などと判断している人もいるかもしれない。

そうしたことも含めて、神社の建築様式というものに焦点を絞った話をするだけでもまだまだ話し足りないことは山ほどある。今回はその中でも一部分の、主に神社で用いられている建築様式をおおまかに紹介しているが、次の話題へと歩を進めよう。

神社とは神様を祀るものだが、神社によっては祭神として崇める存在は1つではなく、複数の神様が1つの神社区画に存在していることもある。社を共有するということはない、その点についても神様としての序列によって分けられるため、同じ区画で住む事は出来てもご神体を祀る本殿となるべき場所は異なっている。ここではそんな神社建築の一種であり、本社と関係が深い社についてここで取り上げてみよう。

本殿以外に存在する社

神社の区画にある本殿・拝殿・幣殿といった3つの中心的な社はすべて、主祭神を祭ったものとなっている。それ以外の、祀られている祭神と少なからず関係している神々については、また別の場所に設置されている社を参拝する必要がある。ではそんな中心的な社としてではなく、あくまで祭神と関係していることから置かれている社のことをなんというかだが、大まかにいえば4つあり、それは『摂社』・『分社』・『別社』・『末社』という物がある。

これらはそれぞれ意味合い的には関係しているが、微妙に違っているのでここでも個別に紹介していこう。

摂社とは

まず最初に本社の祭神と深い関係を持つ、もしくはその系統に属している神様が祀られている所を『摂社』と呼んでいる。本来は地主神を奉祀する社となっているため、本社の管摂にかかる社となっているが、稀に管摂としてかからない社も存在するが、基本的には摂社は本社の境内に鎮座していることが多い。神社の中を散策していると別にある社はこうした摂社である可能性が高いというわけだ。

分社について

次に分社と呼ばれるものだが、これは本社の分霊を祀る社のことを指しており、別称で分霊社とも呼んでいる。ところが、現在では分社を建立することはほとんど行われておらず、行うにしても本社の許しが下りなければ勝手に創立させることも出来ないように、公的手続きが求められている。さらに、現在では分社を創立させるためには許可は勿論、一神社としての資格も全て用意しなければならないため、事実上不可能と言っても差し支えない物となっている。

別社に関して

次に紹介する別系統の社として『別社』というものがある。これは現在の祭神と特別縁故地といった関係などから本社と同一祭神を奉祀する場合もある。

末社を知る

そして最後に本社の管下に属する神社の事を『末社』というものが有り、こちらは通常本社境内に配置されている。摂社とは別の社は全て末社に位置する。但し本社の祭神と必ずしも関係していると限らず、様々な事情から本社境内に鎮座地を移転しているなどの関係から、末社については一概に定義できない部分が多いのも特徴となっている。

必ずしも境内にあるわけではない

このように、本社以外にも関係している、または末社のような本来祭神とは神道的な観点からしてもそれほど関係のないものと思われる祭神が祀られていることもあるなど、やはりここもかなり複雑になっている。分社や別社に関して言えば、ある意味本社から独立しているので簡単ではないが、まだ分かりやすい方だ。ただ現代では分社や別社にしても創立となれば許可が必要となるため、容易に出来るものではない。

寺院との主な違いという意味ではこんなところも大きいかもしれない。本来宗教的な観点から言わせれば、同じ区画に別の神が存在していると考えることもないため、仏教的な価値観で言えばここは日本的と称することの出来る部分だと言えなくもない。ただ本殿や拝殿といった主流のものだけに注目するのではなく、同じ境内の中にある摂社や末社にもこれから注目すれば新しい発見が見えてくるかもしれない。

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