神社建築の魅力

寺

寺院と見比べてみると

寺院の建築様式について概ね理解してもらえただろうか、理解してもらったとして話を進めていくが、次の話は寺院ときたら当然神社の話に移らなくてはいけないだろう。ということでここからは主に神社の建築様式について紹介していこうと思う。先にも紹介したが、今のご時世だと寺院と神社、どちらがどっちなのかはっきりとした明確な違いが分からない物が多く、本来寺院のはずなのに神社と名乗っているところもある。恐らくそういったところは明治政府による廃仏毀釈から逃れるため、何とかして生き残ろうとした結果そうなってしまったと見るべきだ。悪いことではない、しかし一般人にすれば自分が神社だと思っていた場所が実は寺だったと言われてしまうと、どうしようもなく愕然とした感覚になってしまうのではないかと、そんな気がしなくもない。

それもそうだろう、寺院と神社ではそもそも信仰対象としている神様が異なっているからだ。例えば日本に多く散見されている稲荷系列の神社に訪れたつもりなのに、実は参拝に訪れたのは元々は神社で、日本の神様にお願いに来たはずなのに、お釈迦様に信仰を捧げていたとなるとさすがにそこまでを受諾できるほど寛容という人はいないだろう。今となってはそれほど違いというはっきりとした違いを建築様式で見つけるのは簡単なことではない、ただそれでも寺院と神社は別物だと考えるのが正解ではないだろうか。

宗教に興味が無い人にすれば大した話題ではないかもしれない、しかしここはあえて別物といった事を前提にして話をしていこう。そうすることで今まで見えてこなかった寺院との違いとを改めてはっきりと認識できるかもしれないので、まずは読み解いていってみよう。

最近の神社で見られる建築物

神社に頻繁に訪れている人なら知っているだろう、逆にそこまで訪れることもなく、観光地を訪れてもほとんど鑑賞しない人は大して気にもしたことがない、なんて人もいるかもしれない。そんな人達ももしかしたらいるかもしれない、そう考えると色々と話しをしておきたいことが出て来る。まずは神社といっても社は何も1つではない、ということだ。

本来神社というものは三種類の社から構成されているが、規模によってはいくつか数が縮小されているところもあるが、基本的には、

の3つで構成されている。全体的な神社建築となるとその他諸々となる施設についても話をする必要はあるが、その点については後ほど詳しく紹介していこう。まずはこの3つについてだ。

本殿、別称で寝殿とも

まず最初に本殿だが、ここは一般的に観光客が訪れることはない、というより訪れる事を許可していない神社が多いといったほうが正しいかもしれない。この社は神様、つまりはご神体を祀っている場所でもあり、神社において一番肝心で中心的な場所となっていると考えて問題ない。関係者であれば中にはいる機会もあるかもしれないが、それ以外の一般の人はここまで入る機会に恵まれることは無いため、もしその機会に立ち会えれば貴重な体験をしたと言ってもいいだろう。

拝殿、ここが普段見るところ

次に拝殿と呼ばれる社だが、ここが一般的に参拝客が訪れてお参りをする場所となっている。拝殿の前にはお馴染みの賽銭箱が有り、初詣などで行き交う人々などもここまでしか進むことが出来ない。祈祷などもここで行われているため、大部分の人がここを本殿と勘違いすることは多いが、拝殿はあくまで参拝客が神様に拝謁するための場所となっている。

幣殿とは

そして3つ目の幣殿についてだが、ここは通常参拝客が神様への供物として捧げる場所として利用している。幣殿については基本、規模の大きな神社であれば見かけることもあるが、中小規模の神社になると拝殿が幣殿としての機能を有していることもあるため、一概に何処の神社にもある施設とはいえない。

本殿の意味とは

本殿に参拝客が足を踏み入れられない理由については別段難しい理由があるわけではない。そこは神様が住まう場所であり、唯一休める場所としての機能を有しているため、不用意に足を踏み入れないというのが神社としての流儀となっている。そもそも神社全体が祭神として崇められている神様のものであり、管理している神主たちはまさに神様の社を守ることが神道の、神職として努めになっている。大げさな言い方になるが、古代から近世までにかけてはそれが正しいことだと、誰もが信じていたからだ。今となっては神社という場所への敬意など微塵も感じないという。無作法な人もいるため、そういう点は日本人が如何に宗教というものに無頓着なのかを思い知らされる瞬間でもある。

そんな神社における社で採用されている建築様式についても、寺院建築同様に興味深い歴史を内包している。その点も含めて話をしていこう。

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